二人の間に生まれた娘であり、ミュージシャンとして活動する矢沢洋子の存在は、家庭内でのマリアの母親像を垣間見せる貴重な手がかりとなっている。
洋子がかつて語った家庭のエピソードには、厳格でありながら子どもの意志をどこまでも尊重する母親の姿があった。父が偉大すぎるがゆえに背負う葛藤に悩む娘に対し、過剰な干渉をせず、「自分自身の足で立ちなさい」と背中を押し続けたという。
母から受け継いだ芯の強さは、洋子が自らの音楽を見つけ、家庭を持ち、母となった今でも色濃く息づいている。型破りなロックスターの家庭でありながら、健全で強固なモラルが保たれていたのは、マリアという軸がぶれなかった証拠に他ならない。