強度近視メガネ失敗しない選び方の核心は、フレームのサイズ選定と光学寸法の完全な一致にあります。具体的に遵守すべき選定基準は次の3要素です。
最重要となる指標が強度近視メガネフレームPD値の計算です。眼鏡フレームには「44□20-140」といった規格サイズが刻印されています。ここで最初の数値「44」はレンズの横幅(片眼)、次の「20」は鼻幅(ブリッジ幅)を示します。この2つを足した数値「44 + 20 = 64mm」を「フレームPD(FPD)」と呼びます。
自身の瞳孔間距離(左右の黒目の中心間距離:PD)が「64mm」であった場合、FPDとPDが完璧に一致し、レンズの幾何学中心に本人の黒目が配置されます。近視レンズは中心が最も薄く、外側に向かうほど指数関数的に厚みが増す性質を持つため、中心と黒目が合致すればレンズ外側の余分な厚い部分を丸ごと切り落とすことが可能になります。もしPD64mmの人が流行に流されて横幅52mm・鼻幅18mm(FPD=70mm)の大きなフレームを選ぶと、中心から外側へ大きくズレた位置に目が生じ、レンズ耳側には絶望的な厚みが出現します。
次に有効なのが強度近視レンズ厚み隠すセルフレームの活用です。リム(縁)が薄い繊細なチタンフレームでは、はみ出たレンズ側面(コバ)が白く光り、レンズの渦が全方向から露見してしまいます。これに対し、厚み4mm〜6mmのアセテートやセルロイドを用いた太めのセルフレームを採用すれば、飛び出したレンズ側面をフレーム内部に覆い隠す物理的マスキング効果が得られます。
さらに強度近視メガネ目が小さくならないフレームの絶対条件として、クリングス(調整可能な金属製ノーズパッド)の有無が挙げられます。鼻盛り固定式のセルフレームはレンズを目に近づける微調整が効かず、眼とレンズが離れて目が極小化しがちです。可動式クリングスを備えたモデルであれば、熟練眼鏡士の手によってまつ毛がレンズに触れない限界(約10〜12mm)までレンズを眼に近づけ、目力と自然な表情を最大限に保持できます。