華やかなシンデレラストーリーの影で、彼が思春期に直面したのは「2世タレント」という重たいレッテルでした。
事務所に入所した当初、周囲のジュニアたちや一部のスタッフから「京本政樹の息子だから優遇されている」「特別扱いだ」という冷ややかな視線を向けられることが少なくありませんでした。本人が当時のインタビューで語った手記によると、雑誌の取材やテレビ出演のたびに「お父さんの話」を求められることに強いストレスを感じ、一時は「京本」という苗字を隠して活動したいとまで思い詰めた時期があったと告白しています。
学校生活においても、芸能活動と成城学園の学業を両立させることは容易ではありませんでした。学年が上がるにつれて多忙を極め、最終的には芸能活動に専念するため堀越高等学校へ転校を決断。この決断の裏には、「親の名前ではなく、自分自身の力で芸能界で生き残る」という強い覚悟と葛藤がありました。
2013年には、滝沢秀明主演の舞台『滝沢演舞城 2013』で父親・京本政樹との本格的な親子共演が実現します。舞台上で刃を交え、芸を競い合う経験を通じて、彼は父親の偉大さを再認識すると同時に、「父を越える表現者にならなければならない」というプロとしての自覚を強烈に芽生えさせました。