太平洋戦争のさなか、戦況の悪化とともに日本の補給線は細り続けていた。にもかかわらず、本艦は無補給で地球を1周半できるという驚異的な航続距離を備えていた。日本本土から大西洋、さらには南米沿岸まで直接足を延ばせる長大な行動半径である。
終戦直後、接収にあたったアメリカ海軍の技術将校たちは、横須賀や海上に浮かぶ巨艦を目にして言葉を失った。彼らが知る従来の潜水艦の概念を打ち破る巨大格納庫、ダブル・ハル構造による高い復元性、そして複雑極まる配管構造。米軍はその卓越した構造を精査した後、ソビエト連邦への技術流出を極度に恐れ、ハワイ沖の深海へと早期に沈める決断を下したほどだった。