ネット上の情報や噂には、ドクターストップに関して危険な誤解が散見されます。特に注意すべき2つの盲点を整理します。
第1の誤解は、「症状が少し良くなったから自己判断で早く復職してよい」という思い込みです。休職期間が満了に近づいたり、自宅療養で気分が落ち着いてきたりすると、「もう大丈夫だろう」と主治医の許可なく出社を急ぐ人がいます。しかし、これは極めて危険です。
うつ病などのメンタルヘルス疾患は、回復期にこそエネルギーが中途半端に戻り、無理をして再発・重症化するリスクが跳ね上がります。復職のタイミングは、必ず「主治医による復職可能(治癒・就労可能)の診断書」を取得し、さらに会社の産業医や人事担当者と段階的な慣らし勤務(短時間勤務など)のプランを合意した上で進めなければなりません。
第2の誤解は、「ドクターストップで退職すると経歴に傷がつき、再就職できない」という不安です。離職票や転職先の履歴書に「ドクターストップによる退職」と明記する義務はありません。面接で前職の退職理由を聞かれた場合も、「体調を崩し療養に専念しておりましたが、現在は完治し通常勤務に一切支障ありません」と論理的に説明できれば、採用上の致命的な障害にはなりません。