世間一般に広がる「日本酒=プリン体の塊」というイメージは、客観的な分析データを前にすると完全に覆されます。公益社団法人痛風・尿酸核酸学会などの公表データを紐解くと、日本酒のプリン体含有量は100mlあたりおよそ1.2mg〜1.7mg程度に過ぎません。一般的な徳利1本分にあたる日本酒1合(180ml)のプリン体量に換算しても、わずか2.2mg〜3.0mg前後に留まります。
一方で、痛風の代名詞のように語られるビールは、一般的なピルスナータイプで100mlあたり約3.3mg〜6.8mg、350ml缶1本で約12mg〜24mg、濃厚なクラフトビールでは1缶あたり30mgを超えるものも珍しくありません。つまり、日本酒とビールのプリン体比較を行った場合、同容量ベースで日本酒に含まれるプリン体はビールの3分の1から5分の1以下という明確な数値差が存在します。
さらに焼酎やウイスキーのプリン体が蒸留工程を経てゼロになる事実と比較しても、日本酒に含まれるプリン体は日常の食事(例えば鶏レバー100gに約300mg、マイワシ干物に約300mg)に比べれば誤差の範囲内です。日本酒のプリン体そのものが直接的に痛風を引き起こす主因であるという説は、医学的なデータから見れば明白な誇張です。