時代の寵児として熱狂的な支持を集めた一方で、落合信彦氏のジャーナリズムには常に激しい賛否両論と噂がつきまといました。その火付け役となったのが、かつて名を馳せたスキャンダル雑誌『噂の真相』による経歴・取材疑惑キャンペーンです。
同誌は、信彦氏が著書で描いた海外要人への直接インタビューやCIA工作員との接触記録、自身の輝かしい経歴について「誇張やフィクションが混ざっているのではないか」と徹底的な追及を展開しました。この論争は文壇やマスコミ界を巻き込む一大スキャンダルへと発展し、読者の間でも評価が二分される事態となりました。
しかし、ジャーナリズム論の観点から見れば、彼の手法は事実の羅列にとどまらない「ニュー・ジャーナリズム」の日本的実践であったという見方も根強く存在します。エンターテインメント性を融合させた圧倒的なストーリーテリングによって、海外に目を向けなかった多くの若者に「世界基準の視点」を持たせた功績は、批判を経た現在でも高く評価されています。