プロと素人の差はどこで生まれるのか。創業数十年を誇る老舗の料理長に取材を試みると、そこには徹底された温度管理の技術が存在していた。
極意は「二段階低温揚げ」と「余熱によるロゼ色の火入れ」だ。160度の低めの油でじっくりと肉の芯まで温め、一度引き上げて余熱で肉汁を閉じ分ける。最後に180度の高温で一気に表面の衣をカラッと仕上げる。この一手間こそが、噛んだ瞬間に溢れ出すジューシーさの秘密なのだ。
さらに味わいの決め手となる秘伝タレ。名店の厨房で長年受け継がれてきた黄金比率は、五香粉の甘やかな香りに醤油と米酒、そして隠し味に自家製の葱油(ネギ油)を加えることだという。甘みと旨味、香ばしさが重なり合い、ご飯が止まらなくなる中毒性を生み出している。