館内に足を踏み入れると、そこには展示ケースの枠を超えた広範なコレクションが広がっている。特に目を引くのは、江戸時代から昭和初期にかけて庶民や豪農の暮らしを支えた民芸品・古民具の数々だ。使い込まれたタンスの鉄金具、艶やかな漆塗りの膳、味わい深い陶磁器など、かつて人々の日常に寄り添っていた道具たちが、今なお温かなぬくもりを放つ。
さらに、館長が厳選した絵画、屏風、茶道具といったハイレベルな古美術品も展示されている。気品あふれる美術品と、無名の職人たちが生み出した生活の道具が同じ空間の中で美しく調和する様は、他では味わえない大きな魅力だ。時代を超えた職人たちの「手仕事の美」を身近に体感できる贅沢な空間となっている。