熊本の高校球児たちが目指すメインスタジアムが、国の天然記念物であるクスノキ群に囲まれたリブワーク藤崎台球場だ。木々の緑とスタンドを埋める観客の熱気が織りなす独特の景観は、球児たちにとって一生忘れられない特別な舞台となっている。
外野スタンドにそびえ立つ巨木群に打球が吸い込まれるような特大本塁打が飛び出すたび、スタンドからは地鳴りのような歓声が湧き上がる。ブラスバンドの演奏とメガホンの音がグラウンドに降り注ぎ、選手たちの背中を力強く後押しする。
幾多の逆転劇や涙の幕切れを見届けてきたこの聖地では、ノーシード校が大番狂わせを演じるジャイアントキリングも日常茶飯事だ。スタンドの熱気と球場の魔物が交錯する舞台で、今年も新たな伝説が刻まれようとしている。