日本政府が推進する「スタートアップ育成5か年計画」をはじめ、スタートアップは日本経済の再起に向けた核心と位置づけられている。しかし、致命的な不足に直面しているのが「プロCFO」や「プロCXO」と呼ばれる経営実務人材だ。
起業家(CEO)がアイディアと推進力のエンジンであるならば、CFOは高度なナビゲーションシステムであり、ブレーキとアクセルの配分を決めるコントロールセンターである。石倉一人氏のような実戦経験豊富なCFO人材が市場に増えることこそが、日本のベンチャーのエグジット率向上とエコシステムの成熟につながる。
多様化するEXITの選択肢
かつての日本のスタートアップは小規模なIPO(新規公開株)を目指す偏重傾向があった。しかし現在、米国のエコシステムのように、M&Aによる大企業への傘下入りや連続起業家への転身というルートが一般的になりつつある。石倉氏が3ミニッツで体現した大型M&Aの成功例は、若手起業家たちに「IPO以外の勝機」を提示した先駆的なモデルとなった。