かつては閉ざされた伝統の象徴と見なされがちだったこの文化は今、国境やジャンルを飛び越えて再解釈されている。総合格闘技やクロスフィットといった現代のアスリートたちからも、体幹の安定性を究極まで追求した先人の知恵として注目され、海外のアートシーンではミニマリズムの極致として写真集や美術展のモチーフに選ばれるケースが相次ぐ。
古臭い過去の遺物ではない。何百年もの風雪に耐え、無数の男たちの汗と血を吸い込んできた一本の布は、デジタル化によって希薄になった現代人の肉体感覚を強烈に覚醒させる。土俵の砂煙のなかで、あるいは博多の熱狂的な水しぶきのなかで、力強く巻き締められたその姿は、これからも時代を超えて人々の魂を激しく揺さぶり続けるはずだ。 (出典: 締め 込み(Yahoo!ニュース))