八田が烏山頭ダムで採用した「セミ・ハイドロリック・フィル(半水成式)」という工法が、現代の環境工学の観点から再評価されている。これはコンクリートを極力使わず、現地の粘土や砂利を水圧で堆積させて築堤する手法だ。柔軟性があり、地震が多い台湾の地質に適している。
コンクリートで川を完全に遮断する近代的なダムとは異なり、自然の力を利用したこのダムは、100年が経過した今も決壊することなく機能し続けている。エコフレンドリーで持続可能な開発が叫ばれる現代において、八田の先見性と自然への畏敬の念は、未来の都市計画における重要なヒントとなっている。