原作者である赤塚不二夫が描いた不滅のナンセンスギャグ精神は、一見すると癒やし系の耳かきASMRとは対極に位置するように思える。しかし、だからこそ生み出される「ギャップの美学」こそが、本作に隠された最大の必聴ポイントと言えるだろう。
単に甘い言葉を並べるだけでなく、耳掃除の途中で突如として巻き起こる6つ子同士のくだらない会話や、ドジを踏んで慌てるリアクションなど、くすっと笑える要素が絶妙なスパイスとして散りばめられている。緊張と緩和のメリハリが効いているからこそ、その後に訪れる静かな耳かきシーンの温もりがより一層引き立つのだ。制作陣の遊び心とキャラクターへの深い愛情が、音の端々から伝わってくる。