港の喧騒から少し離れると、深い歴史とダイナミックな景観が姿を現す。豊後水道を見下ろす高台に立つと、かつてこの海を制した戦国大名・大友宗麟が異国船に思いを馳せた時代へとタイムスリップしたかのような感覚に包まれる。司馬遼太郎が著書『街道をゆく』で感嘆した、荒々しくも美しい海岸線は今も健在だ。
また、地域のランドマークとして存在感を放つJX金属株式会社佐賀関製錬所の煙突と、青い海とのコントラストは写真映え抜群。夜になるとプラントの灯りが水面に揺らめき、幻想的な工業夜景を作り出す。関崎灯台周辺の散策路や、豊予海峡を一望できる展望スペースは、ガイドブックには小さくしか載っていない絶景スポット。観光バスが押し寄せない静寂の中で、じっくりと風の音を聞く時間がここにある。