激辛が苦手でも感動!本当は辛くないタイ料理の極上名作ガイド

激辛が苦手でも感動!本当は辛くないタイ料理の極上名作ガイド

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タイの食卓を支配しているのは激辛至上主義ではない。根底にあるのは「甘味・酸味・塩味・辛味・旨味」の5つの要素を緻密に調和させる独自の美学だ。そもそも唐辛子がポルトガル商人によってシャム(現タイ)へ持ち込まれたのは16世紀頃のことにすぎない。それ以前の長い歴史において、人々の舌を喜ばせていたのは黒胡椒やショウガ科のガランガル、レモングラス、そしてコリアンダーの根といった香り高い薬草類だった。

現代の調理場でもその伝統は脈々と生きている。ライムの絞り汁がもたらす爽快なキレ、パームシュガーの丸みを帯びた甘み、魚醤(ナンプラー)や蝦醤(カピ)が醸し出す発酵の奥行き。そこに新鮮なハーブが加わることで、唐辛子に頼らずとも輪郭のくっきりとした立体的な風味が生まれる。辛さを極端に恐れる必要はない。香辛料が苦手な舌にとっても、タイ料理は極めて親しみやすく、むしろどこか懐かしい出汁文化に通じる安心感を与えてくれる。

山本 拓海
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山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。