「神様、仏様、稲尾様」という流行語が生まれた最大の背景が、1958年日本シリーズだ。対巨人戦で怒濤の3連敗を喫し、後がない土壇場に追い込まれた西鉄ライオンズ。そこからの大逆転劇は今も語り草となっている。
名将・三原脩監督の采配に応え、4試合連続でマウンドに登り切った。しかも怒濤の4連投4連勝。雨による順延という幸運も味方したとはいえ、土壇場で見せた精神力は凄絶の一言に尽きる。三原脩が仕掛けた心理戦と、それに見事応えて見せたエースの信頼関係。ふたりの絆が生み出した逆転劇は、日本プロ野球史に刻まれた永遠のハイライトとなった。