魔法界の法において、人間に対して使用しただけでアズカバン刑務所への終身刑が確定する3つの呪文、それが「許されざる呪文(The Unforgivable Curses)」です。1717年に魔法省によって公式に分類されたこれらの呪文は、共通して「相手を本気で傷つけ、支配し、殺害したい」という強い悪意を術者が抱いていなければ真の効力を発揮しません。
【許されざる呪文の一覧と詳細】
1. アバダ・ケダブラ(Avada Kedavra / 死の呪い)
放たれると緑色の閃光と轟音を伴い、対象に傷ひとつ残さず魂を肉体から切り離して即死させます。語源は古代アラム語の「アブラカダブラ(Abracadabra)」であり、原義は「我が言葉とともに滅びよ」。原作者J.K.ローリング氏はこの古典的な呪文の響きを、文字通り「死をもたらす言霊」として設定しました。作中でこの呪文を浴びて生き残った人間は、母親の「愛の護り」によって跳ね返したハリー・ポッターただ一人です。
2. クルーシオ(Crucio / はりつけの呪文)
激痛によって対象を精神崩壊寸前まで追い詰める拷問呪文。ラテン語で「私は拷問する」を意味します。ネビル・ロングボトムの両親であるフランクとアリスが、ベラトリックス・レストレンジらによって廃人に追い込まれた悲惨な事件の元凶としても知られています。
3. インペリオ(Imperio / 服従の呪文)
相手の自由意志を完全に奪い、術者の意のままに操る呪文。ラテン語の「支配する、命じる(Impero)」に由来します。かけられた者は頭の中が快感と安らぎに包まれ、抵抗する気力を失いますが、ハリーのように強靭な精神力を持つ魔法使いは呪縛を自力で打ち破ることが可能です。