供給不足の深層には、有機溶剤・化学工業を取り巻く世界規模の構造変化が存在する。中東情勢の緊迫化に伴う原油高とナフサ価格の上昇は、石油化学メーカーの収益圧迫に直結。国内製油所の再編や設備更新に伴う定期修理時期の重複が、供給能力の減退に追い打ちをかけた。
特にシンナーの主原料であるトルエン・キシレンの精製量は、石油化学プラントの減産体制によって一段と絞り込まれている。精製コストの上昇分はダイレクトに販売価格へ転嫁され、従来比で大幅な値上がりが定着。中間流通業者や塗料卸の在庫も急減しており、手配から納品まで通常の倍以上の所要日数を要する「原液ショック」が長期化している。