北海道銀行時代の栄光と別れ、そして新生「フォルティウス」での再出発。ここ数年の彼女の歩みは、決して平坦なものではなかった。スポンサーの変更やメンバーの入れ替えなど、環境の激変はアスリートにとって致命傷になりかねない。それでも彼女は前を向き続けた。むしろ、その逆境こそが彼女の眠っていた本能を呼び覚ましたかのようだ。
新体制となったチームで、彼女が求めたのは「個の自立」だった。単に指示に従うのではなく、メンバー一人ひとりが主体的に氷を読み、意見をぶつけ合う。そんな風通しの良い、しかし妥協のない集団を作り上げた。その結果、チームの戦術はより柔軟で、予測不能なものへと進化を遂げたのだ。