皮肉なことに、この「繋がらない」トレンドをビジネスチャンスと捉える企業も現れ始めている。都内のいくつかのホテルでは、チェックイン時にスマホを預かることで宿泊費が割引になる「デジタルデトックス・プラン」が人気を博している。また、あえてWi-Fiを提供せず、電波の届きにくい地下に作られたカフェが若者で行列を作っているという。
「アンチビジネス」から始まった文化が、瞬く間に「ビジネス」に回収されていく。これは資本主義の常ではあるが、若者たちはその動きすらも冷ややかに見つめている。「企業が提供する『デトックス』は偽物だ」と、前述のタクミさんは一蹴する。「自分で決めて、自分で迷子になるから意味がある。お金を払って管理された『不便さ』を買うなんて、本末転倒ですよ」。