絶望的な状況下でブランドの舵取りを引き受けたのが、2017年にCEOへ就任したフラン・ホロウィッツだった。彼女が着手したのは、過去の成功体験を根底から解体する抜本的なブランドリポジショニングだった。
まず行ったのは、象徴的だった「マッチョな半裸モデル」の全面撤廃だ。店内の照明を明るくし、充満していた香水の匂いを抑え、誰でも心地よく過ごせるショッピング空間へと刷新した。さらに、サイズ展開を大幅に拡充し、多様な体型や背景を持つ人々をモデルとして起用。単なる表面上のポーズではなく、企業文化そのものをインクルーシブな組織へと脱皮させた。過去の呪縛を断ち切るホロウィッツの果断な決断が、反撃の口火を切ったのだ。