興味深いのは、このブームを牽引しているのが同世代の視聴者だけではないという点だ。SNSでは、10代や20代の若者が彼らの出演作を熱心に語り合い、ファンアートを描く現象が起きている。デジタルネイティブの世代にとって、彼らの持つアナログな温かみや、泥臭いまでの人間味は、かえって新鮮で「エモい」ものとして映るのだ。
完璧すぎない、どこか不器用で、それでも自分の美学を持って生きる大人の姿。タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する若者たちが、彼らのスローで深い演技にじっくりと見入る姿は、現代のエンタメ消費の面白いねじれ現象と言えるだろう。