「骨を強くするために牛乳を飲みなさい」と教わってきた世代にとって、近年の研究結果は衝撃的かもしれません。実は、牛乳の消費量が多い国(スウェーデンやアメリカなど)ほど、大腿骨骨折の発生率が高いというパラドックスが存在します。これは「カルシウム・パラドックス」と呼ばれています。
牛乳には確かに豊富なカルシウムが含まれていますが、同時に動物性タンパク質も多く含まれています。動物性タンパク質を過剰に摂取すると、体の中が酸性に傾きます。体はこれを中和するために、アルカリ性であるカルシウムを骨から溶かし出して尿として排出してしまうのです。骨を強くするために飲んでいた牛乳が、結果的に骨を弱くしている可能性があるという指摘は、もはや無視できないレベルに達しています。