原作のシュールさを何倍にも増幅させたのが、アニメ版における超高速のテンポ感だ。大地丙太郎監督による、間髪入れずにセリフが重なり合う演出は、公開当時「早すぎてついていけない」とすら言われた。
だが、情報過多でタイパ(タイムパフォーマンス)を重視する現代の視聴者にとって、このテンポは心地よいリズムでしかない。YouTubeやTikTokで1.5倍速再生が当たり前になった今、彼らの会話のスピード感は、まさに時代が追いついたと言えるだろう。声優の矢部雅史(太子役)と前田剛(妹子役)の神がかった掛け合いは、今聴いても全く色褪せない。