原作者の奥浩哉が青年漫画業界に与えた視覚的・構造的ショックは計り知れない。緻密な3D背景と手描き作画の融合という当時先駆的だった手法が、大阪ミッションで極限の完成度に達した。
「岡八郎」というキャラクター名自体、関西の伝説的喜劇俳優へのオマージュであることは広く知られている。日常のパロディのような名前を冠しながら、誰よりも冷酷で圧倒的な強者として描く倒錯感。奥浩哉の持つダークなユーモアと、容赦のないリアリズムが見事に融合した傑作キャラクター造形といえる。ただのSFサバイバルアクションにとどまらない、人間のエゴと虚無感をえぐる筆致がそこにあった。