タルタルソースの骨格を支えるのは、言わずもがなマヨネーズである。日本の調味料市場において、マヨネーズの物性研究とフレーバー設計は凄まじい精度で進んできた。
特にキユーピー株式会社が長年培ってきた卵黄主体の乳化技術は、チキン南蛮の進化とも密接にリンクしている。卵黄の豊かなコクと適度な酸味を持つマヨネーズは、揚げ物の油分を包み込み、後味を驚くほど軽快に整える作用を持つ。
近年では、市販のタルタルソース製品も単なるマヨネーズの派生品にとどまらない。玉ねぎのシャキシャキとした食感を残す加熱殺菌技術や、酸味の角を抑えた醸造酢のブレンドなど、家庭でわざわざ具材を刻まずとも本格的な味を再現できるベースが市販品によって支えられている側面も見逃せない。