専門家もこの現象に注目している。音楽療法士の分析によれば、この楽曲の持つヨナ抜き音階(日本古来の五音音階)に近い親しみやすいメロディラインは、人間の脳に深い安心感を与えるという。さらに、日本語の母音中心の発音は、外国人にとっても発音しやすく、歌うことで脳内ホルモンであるオキシトシン(抱擁ホルモン)の分泌を促す効果がある。
「大勢で同じリズムと旋律を共有するとき、人間の心拍数は同調し始めます」と、ある認知科学者は指摘する。つまり、物理的に離れていても、同じ歌を歌うことで、私たちの身体は生物学レベルで「ひとつのコミュニティ」として機能し始めるのだ。科学が証明したこの一体感こそが、ブームの底流にある正体かもしれない。