かつては公害や過疎化の象徴と見なされることもあった古い施設が、今や貴重な「産業遺産」として光を当てられつつある。自治体や市民団体が中心となり、役割を終えた旧高炉や巨大ドックを保存・観光化する試みが各地で本格化している。
ナイトクルーズによる工場夜景ツアーは連日満席となり、若者や外国人観光客がカメラを手に押し寄せる。単なる観光地化にとどまらず、地域住民が自らの町の歴史を再発見し、未来へ継承していくための重要な触媒となっている。経済的損失と考えられていた構造物が、文化的な価値という新たな息吹を得て再起動しているのだ。