玉川氏のキャリアにおいて最大の転換点となったのが、2026年9月に放送された安倍晋三元首相の国葬に関する発言問題でした。菅義偉前首相の弔辞に関して「電通が入っている」と事実誤認の発言を行ったことで、出勤停止10日間の懲戒処分を受ける事態へと発展しました。
当時の報道各社の取材データや番組内での生謝罪を振り返ると、批判の嵐の中で一時は「番組降板」「完全追放」の噂が現実味を帯びて囁かれていました。謹慎期間が明けた同年10月、玉川氏はスタジオで深々と頭を下げて事実誤認を謝罪し、以後は「スタジオでのレギュラーコメンテーター」から「現場取材リポーター」へと一時的に立ち位置を変更することとなったのです。
この期間、玉川氏は国内外の先端医療、再生可能エネルギー施設、過疎化に悩む地方自治体などを徹底的に歩き回り、汗を流す取材者としての原点回帰を図りました。この現場リポート企画が視聴者から予想以上の高評価を獲得したこと、そして何より玉川氏不在のスタジオ討論に対する物足りなさを訴える視聴者の声が番組宛てに多数寄せられたことが追い風となります。
結果として2026年4月にはスタジオレギュラーへ本格復帰を果たし、定年退職後も番組に不可欠な「メインエンジン」として定着する契機となりました。過ちを真摯に受け止めつつ、愚直な現場取材で信頼を再構築したプロセスは、現代のテレビメディアにおける稀有な危機管理事例として語り継がれています。