排気ガス浄化の核となるのが、尿素SCRシステムと呼ばれる排気後処理技術だ。ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて熱効率が高く二酸化炭素(CO2)排出量が少ない反面、高温燃焼に伴い人体や環境に有害な窒素酸化物(NOx)が発生しやすい宿命を背負っている。
このNOxを効率よく無害化する手段として開発されたのが、超高純度の高品位尿素水をマフラー内の排気流へ微細に噴霧するメカニズムである。噴霧された尿素水は排気熱によって瞬時に加水分解され、アンモニアに変化する。このアンモニアが触媒上でNOxと化学反応を起こし、無害な窒素(N2)と水(H2O)へと再構成される仕組みだ。
こうしたディーゼル排ガス浄化技術の高度化には、ドイツの自動車部品大手ロバート・ボッシュ(Robert Bosch)をはじめとする国際的サプライヤーの精密なインジェクター技術やセンサー制御の進歩が大きく寄与している。正確な量をリアルタイムで吐出する制御技術こそが、高い環境性能を実現する鍵だ。