生理の始まりから2〜3日目のピーク時に比べ、終わりかけの5日目から7日目にかけて異臭を強く感じる現象には、人体の構造と化学変化に基づいた明確な理由が存在します。その核心にあるのが、生理終わりかけの臭いの原因として最も頻度の高い「経血の滞留」と「酸化」です。
生理初期は子宮の収縮が強く、多量の経血がスムーズに排出されます。しかし、終わりかけになると子宮の収縮運動が落ち着き、排出の勢いが低下します。その結果、経血が膣内や子宮頸管付近に長時間留まることになります。血液には豊富な鉄分やタンパク質が含まれており、体温に近い温度環境下で空気に触れると急速に酸化が進行します。これこそが、経血の酸化と臭いの真相であり、古い血液特有の鉄錆のような臭いや、ツンとこもった悪臭を発生させる引き金です。
同時に見られるのが、生理終わりかけの茶色い出血の理由です。「生理の終わりに黒っぽい血が出るけれど異常ではないか」と不安視する人が少なくありませんが、この茶褐色化も酸化反応の典型例です。ヘモグロビンが空気中の酸素と結びついてヘマチンへと変質することで、鮮紅色から茶褐色や黒褐色へと色合いを変えます。つまり、茶色い出血と独特の臭気は、血液が時間をかけてゆっくり排出されたことによる一連の自然現象といえます。
ただし、酸化した血液は雑菌にとって格好の栄養源となります。わずかな付着量であっても長時間ナプキン上に放置されることで、皮膚上のブドウ球菌や大腸菌群が爆発的に増殖し、特有の異臭をさらに増幅させてしまうのです。