ドラマデビューを果たした笛木優子は、翌2002年から2003年にかけて、韓国芸能界で伝説的なブームを巻き起こします。その起爆剤となったのが、SBSの大ヒットバラエティ番組『カン・ホドンの天生縁分(チョンセンヨンブン)』へのレギュラー出演でした。
当時の韓国芸能界の女性タレントは、自己主張が強く華やかなグラマラス路線が主流でした。その中で、色白でエクボを浮かべながら恥ずかしそうに微笑み、拙いながらも真摯に韓国語で答えようとする笛木優子の姿は、現地の男性視聴者にとってまさに「理想の女性像」そのものでした。「国民の花嫁候補」「清純の代名詞」という称号が与えられ、彼女の一挙手一投足が連日スポーツ新聞の一面を飾る社会現象へと発展します。
さらに女優としての決定打となったのが、2003年に最高視聴率47.7%を記録したSBSの国民的ドラマ『オールイン 運命の愛』への出演です。主演のイ・ビョンホンが演じる主人公を支える日本人女性「リエ(チエ)」役を熱演。カジノディーラーとしての知的で凛とした演技が評価され、単なるバラエティタレントではなく本格派女優としての地位を韓国全土で確立しました。
その後も、大型サスペンスドラマ『IRIS-アイリス-』(2009年)で日本の内閣情報調査室職員・佐藤エリカ役として特別出演を果たすなど、日韓合作や国際的プロジェクトにおいて「双方の言語と文化を完璧に体現できる稀有なピース」として重宝され続けました。