近年、特撮ファンの間では過去作の「世界観の深掘り」が熱を帯びている。かつてテレビ朝日系列で放送され、日本中の子供たちと大人を魅了した『仮面ライダーディケイド』。その劇中に登場する世界群の中でも、「ネガの世界」が持つ独特の退廃美と恐怖は、他の世界とは一線を画していた。
表向きは「怪人のいない平和な世界」でありながら、実態はオルフェノクやファンガイアといった怪人たちが社会の頂点に君臨し、人間を排斥する恐ろしいディストピア。この二面性こそが、視聴者に深いトラウマと不可解な魅力を残した最大の要因だろう。