転機は確実に訪れた。月9ドラマ『ナイト・ドクター』での確かな存在感を皮切りに、彼女の名を一躍エンタメ界の注目の的へと押し上げたのが、バカリズム脚本のドラマ『ブラッシュアップライフ』だ。幼馴染たちがファミレスやカラオケボックスで繰り広げる、何気なくも緻密な会話劇。そこにいたのは演技をしているタレントではなく、誰もが学生時代に出会ったことのある「本物の友人」だった。
さらに医療ヒューマンドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』で見せた看護師役では、緊迫する医療現場の日常と温かさを絶妙な塩梅で表現。緊迫したシーンの合間に見せるわずかな表情の揺らぎやセリフの間合いは、名だたる実力派俳優陣のなかでも異彩を放っていた。ただ目立つのではない。物語の世界観を誰よりも強固に支える「怪演」とも呼ぶべきリアリティが、視聴者を強く惹きつけた。