「熱盛」というフレーズが日本全国へ知れ渡る最大の契機となったのは、テレビ朝日系列の看板報道番組『報道ステーション』内のスポーツコーナー「きょうの熱盛」です。このコーナーは、その日のプロ野球で最も熱く盛り上がったファインプレーや豪快なホームランを紹介する名物企画としてスタートしました。画面いっぱいに筆文字の「熱盛」ロゴがスタンプのように押され、重厚感のある男性ナレーションで「アツモリィッ!」と叫ぶ演出がトレードマークです。
この演出が一気にネットミームへと昇華した決定的な出来事が、2017年に起きた生放送中の送出トラブルでした。秋田県などで発生した豪雨被害や厳粛な社会ニュースを当時のメインキャスター・富川悠太アナウンサーが真剣な表情で伝えている最中、突如として画面中央に巨大な筆文字ロゴが出現し、スタジオに「アツモリィッ!」の怒号が響き渡るというハプニングが発生したのです。
映像がスタジオに戻った直後、富川アナは取り乱すことなくカメラをまっすぐ見つめ、「失礼いたしました、熱盛と出てしまいました」と極めて冷静に頭を下げました。このあまりにもシュールな落差と真摯な対応の対比が視聴者のツボを直撃。SNS上では瞬く間に切り抜き動画やキャプチャ画像が拡散され、後を継いだ寺川俊平アナウンサーの熱血実況とも相まって、番組の枠を超えた一大ムーブメントへと発展していきました。