1995年2月22日、永瀬正敏とトップアイドルであり実力派女優の小泉今日子は電撃結婚を発表しました。当時の芸能界において、アイドルとサブカルチャー界の旗手による結婚は「平成最大のビッグカップル誕生」として日本中を驚嘆させました。二人が雑誌のグラビアや対談で見せる飾らないストリート感とファッショナブルな佇まいは、従来の「芸能人の結婚」という枠組みを超え、当時の若者たちの理想のパートナーシップ像となったのです。
しかし、結婚から9年後の2004年、二人は円満に離婚を発表します。当時、一部メディアでは生活のすれ違いや価値観の違いなど様々な憶測が飛び交いましたが、記者会見やコメントで明かされたのは「お互いの表現者としての成長と自立のための前向きな選択」でした。泥沼の愛憎劇とは無縁の、極めて理性的な別れでした。
その関係性の美しさを決定づけたのが、離婚から7年が経過した2011年公開の映画『毎日かあさん』での夫婦役共演です。西原理恵子原作の本作で、小泉演じる主人公の元夫・鴨志田穣役を永瀬が熱演。劇中で二人が見せた阿吽の呼吸と温かな空気感は、単なる共演を超えた「人生を共に歩んだ者同士にしか出せない深い信頼」に満ちていました。
公私を分けつつも互いの才能を最大級に尊重し合うそのスタンスは、日本における「離婚後の成熟した大人の関係性」の先駆的なモデルケースとして、今なお多くの人々に感銘を与えています。