生成AIの進化が著しい2026年現在だが、実は「イカ」はAIにとって最も苦手な被写体の一つとされてきた。10本の触腕の重なりや、ヌメリ感のある独特の質感を自然にレンダリングするのは、最新の画像生成モデルにとっても容易ではないからだ。
だからこそ、手描きイラストレーターたちの「技術の見せ所」となっている面は否めない。イラストSNSでは「#AIには描けないイカ」といったハッシュタグが自然発生的に誕生。複雑な遠近感や流動的な触手を見事に描き切った神絵師たちの投稿が、数万リツイートを超えるバズを引き起こしている。AI時代における「人間の手描き技術の証明」として、イカというモチーフが期せずして象徴的な役割を果たしているのだ。