公式には払い下げられないはずの自衛隊バイクが、なぜヤフオクや一部のヴィンテージショップに出回ることがあるのか。これには明確な仕掛けが存在する。
1. 民生用車体をベースにした「完全レプリカ」
市場で最も健全かつ安全に取引されているのが、市販のカワサキ KLX250やホンダ XLR250Rをベースに、自衛隊仕様へとカスタムされた車両だ。
車体をオリーブドラブ(OD色)やマットグリーンに塗装し、社外品または官給流出パーツのパイプガードやリアキャリアを装着する。これらは元が市販車であるため、登録書類が揃っており公道走行もまったく問題ない。
2. スクラップ業者からの流出とニコイチ再生
解体業者がスクラップとして買い取った車体の中に、切断処理が甘いものや、奇跡的にパーツ単位で破損を免れた部分が存在することがある。
これらを取り出し、市販車のフレームと組み合わせて一台のバイクに再生した個体が存在する。ただし、これらは技術的にも法的にも非常にグレーな領域に属する。
3. 米軍払い下げ車(逆輸入個体)
在日米軍や米軍基地から払い下げられた「M1030」シリーズ(川崎重工のKLR650やKLX250がベース)が、巡り巡って国内に入ってくるケースだ。米軍は日本国内の自衛隊よりも物品払い下げの手続きがオープンであるため、書類付きで公道登録できる個体が稀に存在する。