かつて動画は、写真よりも強い証拠のように扱われてきました。動きや声があるため、作り物には見えにくかったからです。しかし、生成AIの登場で状況は変わりました。短い動画であれば、背景や表情の不自然さに気づかないまま信じてしまう人もいます。
AIによる顔合成は、素材が多い人物ほど作りやすくなります。テレビ出演や雑誌撮影、SNS投稿が多い著名人は、その意味で標的になりやすい立場です。齋藤飛鳥さんのように長くメディアに出てきた人物の名前が悪用される背景には、公開素材の多さも関係します。
音声合成も見逃せません。数秒から数十秒の音声で本人らしい声を作る技術が一般化し、偽の発言動画や偽広告が作られる例が世界的に問題視されています。投資、健康食品、アプリ登録などに誘導する広告で、著名人の顔や声が無断使用されるケースもあります。