現場の水道修理作業員への取材で明らかになった「一般ユーザーが自力対応で状況を致命的に悪化させる典型例」をまとめました。以下の5項目は絶対に行ってはなりません。
1. 熱湯を直接便器に流し込む
前述の通り、陶器の熱膨張による破壊を招きます。破損した便器からの漏水は階下漏水事故の原因になります。
2. 固形物(スマホ・おもちゃ等)を無理に吸引・押し込みしようとする
子どもが落としたプラスチック玩具や芳香剤のフタ、胸ポケットから落ちたスマートフォンに対してペットボトルやラバーカップを使うと、引っ掛かっていた異物を排水管のさらに奥深くへと押し込んでしまい、便器脱着工事が不可避になります。固形物の場合は一切の加圧・吸引を行わず、目視できる範囲でゴム手袋等を使って拾い上げるのが鉄則です。
3. 針金ハンガーで便器の奥を強く突く
ワイヤーハンガーを変形させて奥へ届かせようとする手法は、便器内部の釉薬(コーティング)をガリガリと傷つけ、落ちない黒ずみや亀裂の原因になります。先端は必ずラジオペンチで丸め、無理な力を加えない繊細な操作が求められます。
4. 市販の強力パイプクリーナー(強アルカリ性)を大量投入する
パイプユニッシュなどの液体クリーナーは「髪の毛や油汚れ」を溶かす目的で作られており、トイレットペーパーのセルロース繊維を溶かす力はほとんどありません。水が溜まった便器に投入しても希釈されて効果が出ないばかりか、汚水が跳ねた際に皮膚や目を傷める危険が高まります。
5. 賃貸マンションで勝手に床下配管へ手を入れる
管理規約上、専有部と共用部の境界配管を破損させた場合、管理会社や保険会社からの補償が受けられなくなるリスクがあります。