調理に入る前に押さえておきたいのが、甘唐辛子特有の下処理です。ピーマンのように種を綺麗に取り除くべきか迷う方も多いですが、結論から言えば甘唐辛子の種は基本的に取らずに丸ごと食べるのが正解です。種自体に強い辛味はなく、加熱によって柔らかくなり、独特のプチプチとした食感と旨味のアクセントになります。
ただし、加熱調理における安全面と仕上がりの美しさを両立させるため、以下の2ステップだけは欠かせません。
1. ヘタ先端の硬い軸だけを切り落とす
ガク(ヘタの緑のフリル部分)は柔らかいため取り除く必要はありません。木質化して硬い「先端の軸(柄)」だけを包丁で2ミリほど切り落とすか、手でぽきりと折るだけで十分です。
2. 爪楊枝や包丁で1〜2箇所の空気穴を開ける
甘唐辛子の内部は密閉された中空構造になっています。油で炒めたり素揚げしたりする際、内部の空気が膨張して油跳ねや「水蒸気爆発」を引き起こす危険があります。あらかじめ爪楊枝で胴体に2〜3箇所穴を開けるか、縦に浅く1センチほどの切れ込みを入れておくことで、加熱時の破裂を100%防止できます。
また、青臭さやわずかな苦味が気になる場合は、「油でコーティングしてから調味する」のが調理科学上の鉄則です。油の脂溶性成分が苦味物質を包み込み、まろやかなコクへと変化させます。