この公園のアイデンティティの核をなすのは、わずか30歳でこの世を去った巨匠・荻原碌山の存在だ。パリでオーギュスト・ロダンの『考える人』に衝撃を受け、日本の近代日本彫刻に命を吹き込んだ彼の情熱は、今なお遺作を通じて私たちの胸を強く打つ。
特に重要文化財に指定されている名作『女』の前に立つと、内に秘められた激しい情念と葛藤、そして解き放たれる魂の力強さに思わず息をのむだろう。苦悩の中で生命の輝きを追い求めた碌山の短い彫塑家生命が凝縮された作品群は、安曇野の静謐な空気の中でこそ、その真の輝きを放っているように感じられる。