窪田正孝という俳優の凄みを日本中に知らしめた最大の転換点といえば、2015年に放送されたテレビドラマ『デスノート』をおいて他にない。原作の夜神月が持つ冷徹な天才像に、ドラマ版独自の「ごく平凡な大学生が徐々に狂気へと堕ちていく」リアリティを注入。その鬼気迫る演技は、回を追うごとに視聴者を圧倒した。
特に最終回で見せた絶望と執念が入り乱れる演技は、テレビ史に刻まれる名場面として今なお語り草だ。顔の筋肉一つひとつを痙攣させ、喉を枯らして叫ぶ姿は、単なる悪役の失脚ではなく、神になろうとした人間の哀しい末路を生々しく描き出した。このサスペンスドラマの成功によって、彼は名実ともに若手演技派のトップランナーへと駆け上がった。