為替相場の激動は、実体経済のあらゆる領域に爪痕を残す。輸出比率の高い大企業にとっては円安が収益の押し上げ要因となる一方で、原材料やエネルギーを海外からの輸入に頼る内需系企業や中小事業者にとっては、コスト高騰の試練が続く。価格転嫁の成否が企業の明暗を分ける苛烈な状況だ。
個人投資家の懐事情も無縁ではない。新NISA制度の浸透によって海外株式や外貨建て投資信託を保有するハードルが下がった反面、為替変動リスクに直接晒される個人が増加した。評価額の変動に翻弄されないための冷徹な資産配分戦略が、今ほど求められている時期はない。