近年、この構図はさらなる地殻変動を起こしている。海洋環境の変化や世界的な水産資源の争奪戦を背景に、最先端の「陸上養殖」が急速に拡大しているのだ。海面養殖と異なり、閉鎖循環式(RAS)と呼ばれる陸上のプラント施設で海水を濾過・管理しながら育てる技術である。
この技術革命は、経済ドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』でも特集され、大きな反響を呼んだ。また、食の未来や環境問題をテーマにしたNetflixのドキュメンタリー作品などでも、持続可能な水産業の到達点として高い関心を集めている。日本国内でも山梨県の「富士のすけ」をはじめ各地域のブランド鮭が陸上養殖によって続々と誕生。無農薬・抗生物質不使用、かつアニサキス完全ゼロの安全な生食用国産鮭が、2026年の市場を急速に席巻しつつある。もはや「国産鮭=加熱専用」という旧来の固定概念は完全に崩れ去った。