NHK連続テレビ小説の記念すべき第60作目として制作された『すずらん』(1999年前期放送)。北海道の架空の町「明日萌(あしもえ)」を舞台に、大正・昭和・平成の激動期を生き抜く孤児・常盤萌の半生を描いた名作ドラマです。
ヒロインの少女期から成人期を演じた遠野なぎこ(当時は遠野凪子名義)は、約1,800人規模のオーディションを突破して主役の座を射止めました。当時の年齢はわずか19歳。雪深い北国の駅舎に立つ絣(かすり)の着物姿と、憂いを帯びた真っ直ぐな瞳は、日本中の朝のお茶の間に鮮烈な印象を焼き付けました。
子役時代の柊瑠美、少女・青年期の遠野なぎこ、そして晩年を演じた倍賞千恵子へとバトンが渡される三世代リレーも見事に機能し、平均視聴率26.2%を記録。遠野なぎこは名実ともに「国民的清純派女優」としての階段を駆け上がりました。