日本政界では、地盤・看板・鞄を引き継ぐ「二世議員」の存在が常に議論の的となってきた。そうした中で、石破茂氏が自らの娘たちに政治家への道を強要しなかったどころか、むしろ世襲を望まない姿勢を示してきたことは興味深い。
石破氏自身は元鳥取県知事・衆議院議員を務めた石破二朗氏の息子であり、自身もまた世襲の背景を持つ。だからこそ、政治家という職業が背負う過酷な重圧や、家族に及ぶプライバシーの侵害を身をもって知っていた。自分の子供には「政治家の娘」というレッテルから解放され、自分自身の人生を自由に選択してほしいという強い想いがあったとされる。この「個の尊重」という教育理念が、娘たちの自立心を育んだことは疑いようがない。