ファッション界の異端児、ダブ・チャーニー(Dov Charney)。彼がかつて率いたアメリカンアパレル(American Apparel)は、刺激的な広告ヴィジュアルと自社工場でのフェアトレード生産を武器に、2000年代のストリートカルチャーを席巻した。しかし、相次ぐスキャンダルと経営陣との激しい対立により、彼は自ら育て上げた巨大帝国から追放されることとなる。
失意の底に沈むと思われたチャーニーだったが、その情熱は潰えていなかった。カルチャーの発信地であるロサンゼルス(Los Angeles, California)の地に留まり、長年連れ添った熟練の縫製職人やパタンナーたちと共に即座に再始動。こうして産声を上げたのが、ロサンゼルスアパレル(Los Angeles Apparel Inc.)だ。かつての成功体験に甘んじることなく、彼はより頑ななまでに自らのものづくり哲学を研ぎ澄ませていった。