テレビ中継や街頭演説で見る麻生氏に対して、多くの人が抱くのが「なぜ85歳を過ぎてもこれほど背筋が伸び、声に張りがあるのか」という純粋な驚きです。政治記者や周辺関係者の取材から、その健康状態と独自の若さの秘訣が浮かび上がってきます。
第一に挙げられるのが、オリンピックアスリート時代から培われた強靭なインナーマッスルと動体視力です。麻生氏は現在でも毎朝の入念なストレッチとウォーキングを欠かしません。国会内を闊歩する際も一切前屈みにならず、大股でスタスタと歩く姿は番記者の間でも有名です。「歩行スピードが速すぎて随行秘書が小走りになる」という光景は日常茶飯事となっています。
第二に、シガー(葉巻)と食事に対する明確な自己管理です。愛煙家として知られる麻生氏ですが、無軌道な暴飲暴食は一切せず、良質なタンパク質を中心としたバランスの良い食事を好みます。定期的に人間ドックを受診し、肝機能や心肺機能の数値を細かくチェックしているとされます。過去に大きな開腹手術や重篤な疾患の公表歴はなく、同世代の政治家が車椅子や杖を使用せざるを得なくなる中で、驚異的なフィジカルの自立度を誇っています。
そして第三が、「美意識」と「セルフブランディング」がもたらす高い緊張感です。麻生氏のトレードマークである銀座の老舗テーラーで仕立てられたストライプスーツ、磨き抜かれた革靴、斜めに被るボルサリーノのソフト帽。このクラシックスタイルは単なる趣味ではなく、「人前に出るプロフェッショナルとしての鎧(よろい)」です。外見への徹底したこだわりが、脳の前頭葉を刺激し続け、加齢に伴う精神的な衰え(アパシーやフレイル)を寄せ付けない防壁となっていると専門家も指摘しています。